星の王子さま
やっと。読みました。今回の加藤さんのソロ曲、『星の王子さま』
今まで、本屋さんで表紙の絵を見たことはあったけれど、世界観がありそうな気がして...絵本の割には量も多いし、手に取る勇気はありませんでした。
でも、加藤さんの歌の世界観を少しでも知りたい。ソロ曲聞けば聞くほど、知りたくなる!!私の探究心がやっとこ目覚めたので、今更感想を残しておこうと思います。
読み終わっての最初の感想はやっぱり加藤さんってすごい。
小学生の子どもでも言える感想しか思いつかない。
私、この本読んであの歌書けない。作れない。
加藤さんの脳内と感性と創造力がキラキラしすぎて眩しいです。
私、学生の頃図書委員長でした。小さな頃から本が好きでした。
割と厳しい環境で育ち、漫画を読むのも禁止。ゲームも禁止。末っ子であったことから、おもちゃはほとんどおさがり。小さい頃反対されずに買ってもらえたものといえば、絵本であった気がします。
眠る前には毎日欠かさず読んでもらった絵本。今までたくさんの絵本に触れてきました。その影響なのか、文字を読むことは今でも大好きです。大人になって読む時間を確保するのが難しいし、ほとんど読めていないけれど.....ネットでも色んな人のブログなどを読みながらこんな風な感じ方もあるんだと知るのもとても楽しい。
加藤さんは子どもの頃から、読むよりも書く方が好きだったと言っていましたが、私は断然書くより読むほうが好きです。自分の思いを伝えるのが昔から下手くそなので、加藤さんのようにはいきません。残念。私にもそんな才能があったらな。
ってな訳で、加藤さんのファンの中にはソロ曲と絵本を照らし合わせながら、加藤さんの意図を読み解いている方たちも沢山居ました。いくつか読ませて頂きましたが、加藤さんんのファンらしいとても素敵な分析を残している方が居ましたが、私にはそんな才能を持ち合わせて居ないので、歌の中で好きなフレーズと絵本の中で印象的であった箇所をまとめてみようかなという軽率な思いでパソコンを起動させました。
そんな訳で本題.....
「星の王子さま」の歌の中で私が1番好きなフレーズは、
このブログのタイトルにもなっている
「世界は全て正解じゃない」です。
これは、絵本の中に何度も出てくる
「たいせつなことは、目に見えない」に通じる部分があり、絵本を読んだ後でも、やっぱりこのフレーズが一番好きです。言い換えて更に好き度を増させる加藤さん天才!!
まず最初に、物語で王子さまにとって大切なことを気づかせてくれるキツネが別れ際に秘密として教えてくれます。
「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは、目に見えないんだよ」と。
そして、王子さまは飛行士との会話の中でも
「星があんなに美しいのも、目に見えない花が一つあるからなんだよ......」と。
(目に見えない花というのは、王子さまが自分の星に残してきたかけがえのない一輪のバラのこと)
その王子さまの言葉を汲み取って、飛行士も
「その美しいところは、目に見えないのさ」
『そして、いま、こうして目の前に見ているのは、人間の外がわだけだ、一ばんたいせつなものは、目に見えないのだ......と思っていました。』
王子さま「だけど、目では、何も見えないよ。心でさがさないとね」
「たいせつなことはね、目に見えないんだよ......」
抜けていなければ、同じような表現の言葉がこんなにも出てくるのです。
王子さまが何度も伝えたかったことなのだと思いますが、とても納得してしまうことばかりです。世界には見えていないことが沢山あります。知らないことも沢山あるし、見ているつもりでも本質を見ることが難しいものが。
大人は、目に見えることばかり注目してしまいがちだと思いますが、きっと見えているものより大切なことは、世の中に溢れていると思います。
生きていく中で目に見えないものに触れたときに初めて心が動かされる瞬間を、きっとこの先も、沢山出逢えるといいな。その瞬間に気づける人でありたいなと思いました。
次に好きなフレーズが、
『秋に咲いた不時の桜は 次の春も咲けるのだろうか』
絵本と結びつくもの....
正直良く分からなかった。(読解力の問題)
歌詞に繋がる部分を探しながら絵本を読んだのだけれど、
直接的な意味で使われてはいない...と思う。
加藤さんの表現がとても綺麗で儚くて悲しい。
もしかしたら、『秋に咲いた不時の桜』は、サビの最後の『ひとつだけ、を探して』のひとつだけを指しているのかとも考えた。他とはない、何か特別なもの。
そこに目を向けて、その桜のことを考えることは、目に見えない部分を大切にしているような気がします。
そして、最後のサビ部分の
『花咲く 君を 抱きしめる 明けゆく 夜を なぐさめる』
最後のフレーズは、何故かひとつひとつにスペースがとられ、言葉が強調されているように感じる。歌詞カードによると。
花咲く君というのは、王子さまのことと解釈しています。絵本にも同じように飛行士が王子さまを抱きしめている部分がありました。
『でぼくは、赤んぼうでもだくように、しっかとだきしめましたが、王子さまのからだは、どこかの深い淵にまっさかさまにおちていって、ひきとめるにもひきとめられないような気がしました......』
明けゆく夜というのは、
『でも、王子さまが、じぶんの星に帰ったことは、よく知っています。なぜなら、よがあけたとき、どこにも、あのからだが見つからなかったからです。』
王子さまが、飛行士の元から消えてしまった切ない喪失感をもったあの夜明けのことを意味しているのではないかと感じました。何度もその時のことを思い出しながら、もう一度王子さまに逢えることを祈っているのではないかと思います。
読み進めて、星の王子さまはとても無邪気でワガママで優しくてとてもかわいい王子さまでした。そんな王子さまを、愛おしく想いながら優しく歌いあげる加藤シゲアキさんはやっぱりとても素敵です。